2016年5月1日日曜日

バロックターゲ

一昨日から今日までの三日間、年に一度の古楽科による大イベント「バロックターゲ」がありました。

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これはリハーサルの様子。友達のミヒャと先生が通低を弾いています。

バロックターゲの三日間は古楽科の学生が総出演し大学の小ホールと大ホール、更に教室も公開して一日中さまざまな編成での演奏会を行います。今年の主な企画は「ベートーヴェンの《クラヴィーアとチェロのためのソナタ》全曲リレー演奏」、「古楽器によるバロック時代のコンチェルト」、「小オペラ」でした。
私はベートーヴェンのチェロソナタ第3番、バッハの4台チェンバロのためのコンチェルト、そしてテレマンの二本のフルートのための協奏曲に通底で参加しました。全て二日目の昨日に出番が詰め込まれていたので、お昼から14時半までリハーサル、17時からチェロソナタを弾き20時からコンチェルト、22時半から通低、となかなかハードな一日でした。。ですがそれ以上に音楽の幸せにどっぷりと浸ることが出来ました。

今回の企画で面白かったポイントの一つが、ベートーヴェンのチェロソナタをモダン楽器による演奏との聴き比べをしたこと。古楽科の学生が弾き、次にモダン楽器の学生が同じソナタを弾く、という演奏会でした。弾く側にとっては少々シビアにも感じますが。。。フォルテピアノは全てのソナタにベストマッチした楽器、ではなかったのですが、お客さんにも学生にも楽しんでいただけたようです。
私にとって意義深かったことは、改めてフォルテピアノの魅力について考えて演奏できたこと。リハーサルの時にフォルテピアノの横に並べられたスタンウェイもちょこっと触ってみたのですが、まぁ豊かに鳴ること!それでもリハーサルをしながら思ったのはやっぱり楽器が壊れそうなほどの音楽の主張、というのはフォルテピアノならではのメッセージ性かなと思いながら本番も演奏しました。演奏後はたくさんのブラボーを頂けたので嬉しかったです。
共演者のカタリーナとは2月から合わせを始め、何度も話し合っていろいろな表現を試し、ガスタイクのコンサートでも一度弾いたりと昨日に向けて準備してきた曲だったので、昨日で終わってしまう(もちろん音楽への追求は際限なく続くけれども)のが少し寂しく感じました。。。
私は音楽家友達の中では不思議と特にチェリストに仲良しが多く、デュオも他の楽器に比べて断然多く経験してきました。(次に多いのがヴァイオリンかな?)チェロとのアンサンブルを初めて経験したのがこのチェロソナタ第3番。高校一年生の時に友達の試験で一緒に弾きました。今回ドイツに来て初めてのチェロとの本格的なデュオ作品も、この三番を先生から指定され、なんだか素敵な縁を紡いでくれる作品のような気がしました。
ベートーヴェンのソナタも、あとは1番と5番の二楽章以降を弾けば制覇だ!
ソナタの本番から次のコンチェルトまで少し時間があったので、カタリーナや先生や他の友達と一緒にアイスクリームを食べに行きました。ずっとリハーサルでこもっていたので気付かなかったのですが、天気も良く広い芝生を歩きながら食べるアイスは格別でした。

チェンバロコンチェルトについてもまた後日ゆっくり振り返りたいと思います。
明日からはまた早速別の曲でレッスンがあります。今日は疲れて早く帰ってきてしまいましたが、また明日はまた朝から行って練習をします。