2017年2月16日木曜日

最近の出来事

先週末はソプラノ歌手Dolothee Mields先生が大学にいらして4日間の特別レッスンがあり、その伴奏にお付き合いしてきました。レッスンの直前まで受講生が何を歌うのか曲目を知らされないのはかなりのストレスでしたが、先生の歌詞の発音の仕方やトリル、カデンツァのアドバイスは聞いていて鍵盤演奏にも活かせる内容でとても勉強になりました。

一昨日の月曜日はチェンバロクラスのスタジオコンサート。私はWilliam ByrdのThe Bellsを弾きました。タイトルのとおり、大きな一つの鐘が鳴り始めて隣の鐘、その隣と鳴っていきそれがどんどん共鳴して、中盤からは仕掛け時計のお人形がくるくる回っているような場面が想像できる素敵な曲です。今回一番手だったので少し緊張しましたが好評をいただけて嬉しかったです。

昨日は調律のレッスンの後に友達に誘われてビールを一杯飲んできました。そこで日本の言葉の意味や習慣についていろいろと聞かれました。特に「盆栽」の説明が難しかった。。。
スペインのチェリストからはこんな質問が。「こちらに来て気づいた日本人の性格の特徴は?」
私「日本人はミュンヘンの人に比べて注意深いかなぁ。こっちでは電車の中で知らない人同士がすぐに楽しそうに会話をし始めるけど、日本では絶対無いよ。それにシャイだよね。でも皆がそうじゃないし、日本にもクラブとかカラオケがあって踊ったり歌ったりするよ。」彼「トモミもカラオケ行くの?」「行くよ」「何歌うの?いま歌ってみて!」「…。」「あ、シャイ!これが日本人のシャイだね!」
彼はドイツ語の単語が思い出せないと踊りだすほど陽気なので、それに比べたら大抵の人はシャイかと思いますが。。(^^;)

最後に
彼「日本人は皆風雲たけし城みたいな感じなの?」

え、どんなイメージ。。というか古すぎる!

2017年2月1日水曜日

Festkonzert 40 Jahre Ignatius-Chor

ブランデンブルグ協奏曲の本番が終わりました!


今回の本番は聖イグナチウス教会合唱団の創立40周年記念コンサートでした。
二度とないとても大切な演奏会で、このブランデンブルグ協奏曲、そしてマグニフィカトの通奏低音を弾かせて頂いたことは本当にほんとうに幸せでした!


この合唱団を指導しているロズビッタ、彼女との出会いは5年前に遡ります。初めてドイツに行き参加した、クリスティーネ先生の講習会でした。そこで講習会後にはミュンヘンを案内して頂いたり、家にお邪魔したりと大変お世話になったのでした。
それから4年後、受験のために再びミュンヘンに来た私はホテルの部屋でロズヴィッタに電話をかけました。そして今こちらで生活することになってからも、食事や散歩をしたり、演奏会を聴いて頂いたり、母親のような存在でもあります。去年は彼女が指揮をするミサのオルガンも弾かせて頂きました。
ロズビッタのおかげでミュンヘンの素敵な場所をたくさん知ることができました。

そして今回のコンサート。特別な行事には彼女の大切な大切なチェンバロを運び出してこのブランデンを演奏することになりました。弾き心地が良く、とてもいい音色の美しい楽器です。
このブランデンブルグの5番はバッハが当時出会った新しい楽器に興奮し、ふんだんにチェンバロパートを活躍させた作品です。私もこの楽器と心から音楽を分かち合いたいなと思いました。

コンサートの4日前からは合唱団の練習に伴奏で参加したり、楽器の弾き込みをさせていただきました。前日最後の練習を終えたあとにはいつものように楽器を拭いてスキンシップをとりました。(^^)

当日はお天気にも恵まれました。

当日のリハーサルは13時から16時まで弾きっぱなし。その後一時間もしないうちに本番だったので、体力勝負な部分もありましたが、おにぎりを食べて元気が回復しました。

さて再び会場に入ってみると、座席は満員、楽器群の後ろには合唱団の方が既にスタンバイされていたので、ほぼ360度人に囲まれての演奏でした。それでも落ち着いて精一杯の演奏が出来たと思います。


終演後にソリストの三人で。
マリアンナ、こずえさん、お二人の音色にもうっとりでした。

コンサートの後は近くのレストランで打ち上げ。

そこでロズヴィッタから、創立時から歌ってこられたメンバーへ賞状が手渡されました。
その中で、一人このコンサート限りで引退される方がいらっしゃいました。その方に向けて手作りの詩が朗読され、全員で輪唱をしたのでした。


私はこの教会と、ここに集まる皆さんの雰囲気が大好きです。







そしてそして、、、昨日はガスタイクでテレマンのターフェルムジークの本番がありました。
楽しいチームでした♪私も青い服欲しい。。。

2017年1月21日土曜日

ベルリン



さて、ベルリンの旅で訪れた場所を少しずつ紹介していきます。
僕はベルリンベアー。町のいろんなところでポーズをとっているよ。



これは第二次世界大戦で虐殺されたユダヤ人のための記念碑。

ブロックは背が高く、間を通り抜けると周りが全く見えなくなります。


最近は「署名をお願いします」と声をかけてきて、それに疑うことなくサインをしてしまうとお金を請求される、という詐欺があるようで、ここでもその「署名の人」がウロウロしていました。ブロックの間からぬっと突如現れ、断っても早足でしつこく追いかけてくるので、それから逃げるのに半パニックになりました。



 ブランデンブルク門や国会議事堂を眺め、DDR博物館を見学しました。DDRとは東ドイツの略称で、ここでは当時の生活が詳しく紹介されています。当時のおもちゃで実際に遊べたり、当時の車でドライブをする体験が出来たり、独特なユーモアのある場所でした。小さな子供もたくさん来ていました。私は「社会主義時代に理想的な女性にコーディネートしよう」、というゲームで遊びました。顔立ちや髪型、服装や持ち物を選んでいくのですが、友達の助言もあって満点を取りました。
完成が、これです。
・・・・どうですか?
右が理想のパーフェクトな模範解答で、左が私がコーディネートしたもの。カバンに水着が入っていますがそこは減点されなかったのが不思議。。。

そしてこれはチェックポイントチャーリー。私の先生が子供の頃には実際にここで検問が行われていたという話を聞きました。ここにも「壁博物館」があり見学したのですが、特に印象的だったのは展示の最後に流されていた、ロストロポーヴィチが壁の前で演奏する映像。
壁が崩壊した直後に彼はチェロと供に現場に駆けつけて、バッハの無伴奏組曲を弾いたのでした。この動画を私は初めて見ましたが、楽器一台から紡がれる、時代も場所も超えて人々の心に訴えかける音楽に圧倒されました。
この動画はYoutubeにもアップされていました。ぜひご覧ください。




そして有名なイーストサイドギャラリー。






富士山を描いたものもありました。



 そして。


ガイドブックには載っていなかったけれども、とても良かったのがケーテ・コルヴィッツ美術館。
彼女は戦時中に作品を発表した画家・彫刻家で、貧しい労働者の生活を描いた作品を多く残しました。第一次世界大戦で子供を亡くし、第二次世界大戦で孫を亡くした彼女が制作した作品、母親が子供を守るように抱きしめている彫刻はとても力強く悲痛なメッセージが伝わりました。

戦没者慰霊「Neue Wache」に彼女の作品のコピーが置かれています。



そして、カイザーヴィルヘルム教会。数日前のテロ事件で犠牲になった方々を追悼する献花が日に日に増えていて、そのためのスペースも一箇所に収まりきらずいくつかに設けられていました。




ミュンヘンに戻ってきたあとに、31日の夕方、そして元旦にミヒャエル教会のミサへ行きました。
1日の神父さんの演説ともいえるお説教は圧巻でした。ヘーゲル、マルクス、ゲーテの言葉を引用し、「歴史が悪くなるという見方もあるし良くなっているという見方もある。不安定なこの時代、どちらが正しいのかわからない。日々の行いで良いことをしていきましょう。」というような内容でした。いろいろな事があった去年だったからこそ、特に力が入っていたように感じられました。
ライプツィヒでもミュンヘンでも、どちらのミサでも感じたのは、ドイツ人でない人にも、キリスト教でない人にも向けて話してくださっていることが感じられました。
そしてそして、、、去年オルガンを一年教えてくださっていた、ペーター先生のオルガン演奏に大感激大興奮!の私でした。


年末の報告、終わり。



来週末にはブランデンブルグ協奏曲の5番を聖イグナチウス・教会のコンサートで弾かせていただきます。精一杯演奏します!

2017年1月9日月曜日

あけましておめでとうございます。


あけましておめでとうございます!
※クリック拡大するとJ.S.バッハのお顔がよく見えると思います。さてどこの教会のステンドグラスでしょうか?


昨年は漸く住み慣れてきたミュンヘンの生活を味わいつつ、日々模索しながら自分の課題と向き合い、いろいろな事を経験した一年でした。
特に心に残っているのは春の「バロックターゲ」での演奏、夏のコンクール、ミサでの演奏、副科でミヒャエル教会の巨大なパイプオルガンを弾かせていただいたこと、ラジオ放送での演奏でした。

嬉しく感じているのは、古楽科の友人達と音楽を通して深くコミュニケーションが取れた事。これは留学しないと絶対に出来なかった経験。相手と心から音楽を分かち合う感覚、どうしても遠慮が先に出てしまいそれが当たり前になっていた日本でのアンサンブルでは経験した事のない感覚を味わうことが出来ました。

今年は実技や研究を研鑽していくのははもちろんのこと、先生や友人たちと更に音楽の上でも言葉の上でもよく意思疎通をはかり絆を深められたらいいなと思います。



去年の年末は何をしていたかというと、ベルリンでドイツ文学を研究をする友人に会いに行ってきました。少しずつですが書き残しておきたいと思います。


ベルリン、、の前に
♪音楽と文学の街♪ライプツィヒにも立ち寄りました。バッハがオルガニストを務めたトーマス教会のクリスマスミサに参加しました。

クリスマスイブのトーマス教会。
ミサの開始を待つ人たち。真夜中にもかかわらず一時間ほど前から既に続々と人が入ってきます。

クリスマスを祝うバッハ。

ミサを終えたあとはGrassi博物館へ。ここには現存するクリストーフォリのオリジナルのピアノ3台のうちの1台が所蔵されています。



なんと、中国趣味の絵柄。少し嬉しいですね。




今回ベルリンへ行く直前にクリスマスマーケットでのテロ事件が起こりました。大丈夫だろうかと心配していましたが年末最後のレッスンでクリスティーネ先生に私の予定を伝えると、ベルリンは先生の故郷だということが判明し、「今の世の中絶対に安全な所なんて無い。」と言ってレッスンを脱線して先生おすすめの見所、特に東ドイツの歴史を知るためのポイントを教えてくださいました。

到着した夜はベルリンビールで友人と乾杯。




先生が話していた通り、ベルリンはミュンヘンとは全く違う様子の街でした。古いものに新しいものをねじ込んでいる感じ。それがユーモアだったり皮肉だったり、人を元気づかせるものだったり。とにかく混沌としていてエネルギーが渦巻いている魅力満載な街でした。長く住むとまた違うことを感じるんだろうな。

ベルリンの報告は長くなるので次の記事で書きたいと思います。

2016年12月9日金曜日

去年のクリスマスの思い出

を、いくつか書き残しておきます。


古楽科の学生による、アルテピナコテークでのクリスマスコンサート。
(写真は当日リハーサル前の様子)

圧巻の絵画たちにぐるりと囲まれた、天井の高い残響のたっぷりとした空間の中で、10人ほどの編成でドゥ ラランド作曲の『Noels en Trio』を演奏しました。


私のドイツのお母さん、ロズビッタが知らせてくれた、バッハの『Weihnachtsoratorium』(クリスマスオラトリオ)のコンサート。

市内の中心から離れた小さな教会で開かれたコンサートでしたが、素晴らしい演奏に大人から小さな子供たちまでが大喜びでした。ロズビッタ曰く「ドイツのクリスマスにはこれを聴かないとね。」。日本人の初詣のようなものかしら。今年もドイツのあちこちで演奏されています。



 こちらはニュルンベルクのクリスマスマーケット。



絵のように美しいわたあめ屋のお姉さん。


誰かの落し物?暖かいな。

飾りつけも大掛かり。




そして今年も
ミュンヘンのクリスマスマルクトは賑わっています。


毎年どうやって運んだのかが不思議になる大きなクリスマスツリー。
(写真をクリック拡大して下にいる人間と比較してみてください!)


そういえば、12月6日はドイツでは「聖ニコラウスの日」で、いい子にしていた子供たちはプレゼントがもらえます。

私はこの日、いいことが二つありました。
一つ目は午後に練習している時に、部屋に譜面台を取りに来たリュートの女の子から言われた言葉。「こないだのコンサートで弾いたバッハのフランス組曲とても良かったよ。今まであの曲何回か聴いたことあったけど、あなたの演奏すごく素敵だった。直接ずっと言いたいと思っていたの。」と言ってもらえたこと。
もう一つは夜に行ったコンサートでチケット売り場のおじさんからプログラムをサービスしてもらったことです。(ドイツでは有料の場合が多い。)

2016年11月26日土曜日

Operschule

毎週金曜日はオペラ「Giulio Cesare」の稽古の日。私にとって一番緊張する授業が週の最後にやってきます。(なので一週間気持ちが落ち着けない。)

公演は5月なので、今は歌手達が台本を読み、歌詞の意味や発音を先生と確認し、その後チェンバロとピアノの伴奏に合わせて歌ってみる、という作業をひたすら進めていきます。
イタリア語がドイツ語に訳されるのを聞いていると、予め訳した日本語と照らし合わせている私は「へーこのドイツ語の単語にそういう意味もあるのか」と変なところで関心をしています。

毎授業で歌う範囲は予め決まっているものの、「今日はこのアリアはやらずに飛んでこっちをやりましょう」と急に変更される事もあるし、「じゃあレチタティーボのあの和音から」「もう一回何小節前から」とバンバン出される指示に追いつくのに必死です。(^^;)
ですが一緒に通低を担当する(本番は二台チェンバロでドッペルコンティヌオで一緒に弾きます)ヨハンナとミヒャ、そしてコレペティの先生が優しくサポートしてくださるので、楽しく出来ています。歌手の方たちもとっても魅力的です。

当たり前だけれども、今鍵盤だけで弾いているこの音楽がオーケストラ伴奏になるんだなぁ。。。

皆どんな衣装を着るのだろう。

などと5月の公演を想像するだけで今から感動してしまいます。笑





いやしかし今日この授業を終えてからどっと疲れが。。。最近は毎週本番があり帰りも遅い日が続いたので、ガソリン切れ。今日は早く家に帰りました。


2016年11月10日木曜日

Hörprobe


ラジオ生放送のコンサート、「Hörprobe」が終わりました。はぁ、とっても楽しかった!です。
いつもと違う環境で緊張もしましたが、本番は思い切って演奏出来、カタリーナと二人で満足のいく表現が出来ました。


  演奏直後のわたしたち。


ドイツの演奏会では、拍手を頂いている時に関係者の方が登場してお花やワインが手渡される、、、というシーンをよく見るのですが、今回初めて憧れのそれを経験出来、とっても嬉しかったです。写真では切れてしまっていますがカタリーナには濃いピンクのバラ。

今回なんとトークでもラジオデビューしてしまいました。(一言ですが。(^^;))前日の打ち合わせの際に司会の方から突然告げられ、かなり焦りましたが、カタリーナにチェックもしてもらい無事質問にも答えることが出来ました。



今回のコンサートは、ミュンヘン音大のいろいろな音楽活動を学生の視点から紹介するという目的もあり、マドリガレコーラスやサックスカルテット、打楽器ソロやギターソロ、ジャズとバラエティ豊かなプログラムでした。
演奏後は客席でほかの学生の演奏を聴きましたが、演奏もインタビューも皆個性的で、それぞれが自分の分野に没頭し、それでいて肩の力が抜けている感じがなんとも格好よく、私も力をもらいました。



頂いたバラはFederweißerの瓶に生けました。ずっと枯れないで欲しいな。